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1分でわかる!いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン(書評)

記事を書いた人:Yuto あとで読む

ビットコインって興味あるけど、なんか複雑で怪しい。。と感じていませんか?

ビットコインやブロックチェーンは、これからどんどん活用されることになるので、投資目的ではなくても知識だけは入れておいた方が良いでしょう。

「いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン」は、数あるビットコイン関連の本の中でもかなり詳しく、わかりやすい。

ビットコインを扱う「coincheck」生みの親の一人、大塚雄介さんの著書なので他の本よりも信頼できると言えます。

まだ、ビットコイン関係に手を出していない人は、ぜひこの本を読むことから始めてみてください。

Amazon Review:4.5(レビュー数20)
わかりやすさ  :★★★★☆
専門性     :★★★★☆

この本のポイントは次の3つ。

・ビットコインとは
・ブロックチェーンとは
・これからの利用シーン

以前紹介した「1時間でわかるビットコイン入門 ~1円から送る・使う・投資する~ 」よりもさらにわかりやすくなっています。

なので、これから読む人にはいまさら聞けない ビットコインとブロックチェーンが断然おすすめです。

それぞれのポイントを具体的にみていきましょう。

ポイント1.ビットコインとは

まずは、ビットコインについてみていきましょう。

とりあえず、大切なことだけ確認して行くと、ビットコインはこんな通貨。

ビットコインは実体を持たないバーチャルなお金で(仮想通貨)、電子データにすぎず(デジタル通貨)、特定の国に属さず(国際通貨)、参加者みんなで運用し(分散型通貨)、暗号を解く「鍵」がなければ送金できません(暗号通貨)

なんか新しい言葉が多いので、こんがらがってしまいそうですね。大切なのは、ポイントなどと違って通貨であることです。

なぜ、分散型通貨や暗号型通貨と呼ばれているかは、次の章で詳しくみていきます。

まずは、ビットコインって本当に通貨なの?ってところを確認します。

そこで考えて欲しいのですが、1000円札ってただの紙なのに、なんでお弁当を買えるんでしょうか。

兌換紙幣だった頃は、1000円を金1000円分にいつでも交換してもらえたから「価値の証明」として使えてたわけですよね。

でも、今は銀行に持ってたも金と交換してくれません。それどころか、国が破産したら本当のただの紙切れになってしまいます。

それでも、1000円の価値があるのは、みんなが「価値がある」と思い込んでいるからですよね。

円やドルに価値があるのは、みんなが価値があると信じているからです。信用こそがマネーの本質で、ビットコインの場合は「誰も偽造・改変できない」「特定の国や人の支配を受けない」「有限である」ことが信用を担保しています。

そうです、ビットコインはあらかじめ「どれだけ発行するか」が決められています。

ビットコインの総量があらかじめ決められている、つまり「有限であること」です。仮想通貨はデジタルデータなだけに、その気になれば無尽蔵に増やすことができそうですが、ビットコインはあらかじめ上限が決まっていて、2100万枚発行された時点で打ち止めになります。計算上は、2141年にすべてのビットコインが掘り尽くされる予定です。

金と同じように、少ないから価値があるということですね。

ところで、ビットコインはデータ上なのでいくらでもコピーできそうと思うかもしれません。

しかし、ハッカーなどがそれをするのは技術的に無理。理由は、ビットコインが「ブロックチェーン」という技術を使っているからです。

ポイント2.ブロックチェーンとは

ブロックチェーンは一言でいうと、行くつものサーバーにデータを保存することで、改ざんなどをできないようにしよう!する仕組みのことです。

ブロックチェーンは、どこかのサーバーで一元管理されているのではなく、世界中に散らばった複数のコンピューターにまったく同じものが保存されています。中心に国や企業がいて、そこが管理・運営する「クライアント・サーバー方式」ではなく、個々のユーザー同士をネットワークで結んで直接データをやりとりする「ピア・ツー・ピア(Peer to Peer。P2Pとも書く)方式」を採用しているからです。

ちょっとややこしいですね。簡単に言えば、ナルトの多重影分身です。

データを改ざんしようとしたら、数億人すべてのナルトの脳に侵入して、データを書き換えないといけない仕組み。

しかも10分以内に。これは、どれだけの凄腕ハッカーでもほぼ実現不可。

もうちょっと詳しくみていきましょう。

ブロックチェーンは「分散型台帳」技術です。数百から数千個のビットコインの取引記録(トランザクション)をまとめたブロックをみんなで手分けして承認し、一本のチェーン(鎖)の形で共有しています。

例えば、

ビットコインの一つひとつの取引は「トランザクション」と呼ばれ、すべてのトランザクションは「AさんからBさんへ◯BTC移動する」という形で記録されます。

わかりやすく言えば、私たちの取引はすべてビットコインを使っている人のパソコンに保存されます。

そして、それを10分ごとに全員が「この取引に不正はない!」と承認すれば、その記録が「正しい情報」として台帳に記録されるわけです。

ビットコインでは未承認のトランザクションをおよそ10分ごとにまとめて一つの「ブロック」とし、それを一括して承認する仕組みを採用しています。

新しく承認されたブロックは、すでに承認済みのブロックをひと続きにした一本の「チェーン(鎖)」の最後尾にガチャンとはめ込まれて追加されます。ここでようやく取引が成立するわけです。

なので、どこかのPCだけ不正をしても確認作業の時に、「これは間違いね」となってしまうってことですね。

ポイント3.これからの利用シーン

そんなビットコイン。すでにかなり使われるようになってきています。

国内ではまだ利用できる店舗は限られているとはいえ、2016年末の時点で、飲食店や美容室、ネイルサロンなど、4200店舗でビットコインによる支払いを受け付けています。2016年の1年間で4倍以上に増えた計算ですから、今後もさらに増えていくはずです。

クレジットカードと違って、店舗が払う手数料が少ないので、さらなる拡大が見込まれます。

ただし、全世界の通貨をなくす!というわけではありません。

ビットコインをはじめとする仮想通貨に期待されているのは、いきなり既存のシステムを入れ替えようという大それた話ではありません。既存のシステムは残しつつ、しがらみのないまっさらなところに迂回ルートを別につくって、そちらでお金をやりとりしようというのが仮想通貨の基本的な発想です。

そのうちなくなるとは思いますけどね。

それから、ビットコインの他の仮想通貨には、特別な目的のために作られるものも出てきています。

AさんがBさんに不動産を売ろうというときは、Aさんが行政書士に不動産移転登記の書類を作成してもらって法務局に提出、同時に買い手のBさんがAさんに代金を振り込んで移転が完了という流れになります。この一連の手続きを全部デジタル化しようというのが、イーサリアムのプラットフォームの考え方です。契約情報を分散型台帳技術で管理しようということです。

やったことないですけど、不動産の売買には「書類が大量に必要」なようです。それがとにかくめんどくさいから、ブロックチェーンを使って、支払いと同時に記録しちゃおうぜ。ってことですね。

というわけで、ビットコインはこれからどんどん広がって行くと思いますよ。お金がなくても1000円くらいから始められるので、とりあえず触って見るのがオススメです。

これからのITの動きに敏感になれますしね!

こんな人におすすめ

この本は、初めてビットコインやブロックチェーンについて知りたい人におすすめ!

今のところ、一番わかりやすくて、情報ソースもしっかりしています。

今回、触れられていませんがデメリットやリスクについても、書かれているので網羅的とも言えます。

興味がある人は、ぜひ読んでみてくださいね。