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1分でわかる!アルゴリズムが世界を支配する (書評)

記事を書いた人:Yuto あとで読む

テクノロジーがこれからの仕事をどのように変えて行くのか、気になりますよね。

アルゴリズムが世界を支配するは、人工知能やVRと並んで重要なテーマ「アルゴリズム」について詳しく書かれた1冊。

アルゴリズムとは「問題を解くための処理手順」のこと。このテクノロジーが発達した結果、天才音楽家よりも優秀な人口作曲家が生まれたり、人間が叶わないFXトレーダーが生まれています。

この本の内容を知っているだけでも、「あ、この仕事は将来価値がなくなりそうだな。」と直感的にわかるようになるはず。

ここでは、「アルゴリズムが世界を支配する」を読むときの3つのポイントについて解説していきます。

Amazon Review:4.3(レビュー数56)
わかりやすさ  :★★★★★
専門性     :★★★★☆

読書ポイント

・アルゴリズムとは
・アルゴリズムにできること
・アルゴリズムにできないこと

ポイント1.アルゴリズムで変わる世界

アルゴリズムとは、「問題を解決するための処理手順」のことですが、もう少し詳しく解説します。

例えば、カレーを作るとき、野菜を買ってきて、まな板の上で切って、鍋に入れて。。。という手順で料理を進めていきますよね。

カレーの場合、買い物方法や具材の切り方、調理する順番などによって、料理のスピードや味は全く別のものになります。

簡単に言うと、アルゴリズムはこの手順を最適化するもの。

このスーパーに行って、この順番で具材を買って、こうゆう切り方をして、この順番で料理しようと言う処理手順を明らかにする料理本のようなものですね。

アルゴリズムが最初に注目を集めたのは、金融商品の舞台。過去のデータを分析して、「このような値動きがあったら、株価が下がります」と、判断することでチートレベル性能を発揮しました。

このアルゴリズムの登場によって、もはや人間は太刀打ちできないレベルに。。そんなアルゴリズムは、私たちの住む世界にどんどん入ってきています。

ここからは、具体的にアルゴリズムができることを見ていきましょう。

ポイント2.アルゴリズムができること

アルゴリズムは、過去のデータを元に、「次に売れる映画、音楽」などを予想することができます。

「Twitterでこうゆう発言が多いから、こうなるだろう。。」的な感じですね。

ただし、一番驚くべきなのは、パターン化ができるものは全て人間よりもアルゴリズムが優れていると言う点です。

例えば、
・作曲
・医療
・士業
なんかは、アルゴリズムに支配される可能性が高い。

ブラームスやバッハ、モーツァルトといった巨匠たちのように大胆かつ独創的な曲を作ったり、大型店舗のBGMに流れているようなポピュラーで覚えやすい曲を生み出すことができるアルゴリズムが実際に存在している。そのうちのひとつには、アニーという人間の名前がつけられている。

このアニーというアルゴリズムが作り出した曲を、アルゴリズムが作ったことを伏せて音楽家に聞かせたところ、「天才だ!」と話題になりました。

実は音楽には、一定のパターンがあり。アルゴリズムはそれを分析すれば、天才作曲家が作ったと間違えるほどの素晴らしい曲を完成させてしまいます。

医療の現場はもっと過酷です。

「ゆくゆくは、ごく普通の医師は必要なくなる」と、コースラは述べている。私たちの医療ニーズの九十~九十九%は、アルゴリズムを使ったより正確で、より安価な医療でまかなえるようになる、と彼は言う

普通の開業医がやっているような単調な医療行為はいずれボットが行えるようになるため、特技のない医師は生き残りが難しくなるだろう。

つまり、特別な技術がないお医者さんは、どんどん生き残りが難しくなるということですね。

確かに、花粉症の薬をもらうために、1時間もかけて病院に行くのって面倒。しかも、実は調剤ミスとかもリスクもあります。

調剤ミスの確率は四%から、データによっては恐ろしいことに十%にもおよぶという結果が示されている

アルゴリズムの方が正確な診断と調剤ができるようになる日は遠くありません。実現すれば、乗り換える人は多いのではないでしょうか。

これは弁護士も同じです。

多くの人にとっては朗報だが、弁護士は最もアルゴリズム侵略の影響を受ける職業のひとつだ。大きな訴訟において最も金がかかるのがディスカバリー(開示手続き)──事件に関係するすべての情報を集め、調査する──だからだ。

つまり、情報を集めてパターン化して、最適解を伝えるような仕事は、どんどんアルゴリズムを使ったロボットやボットに置き換わるということですね。

それでは、アルゴリズムは万能かというとそうではありません。

次は、アルゴリズムができないことを見ていきましょう。

ポイント3.アルゴリズムにできないこと

アルゴリズムは、過去のデータに基づいて最適解を作ります。

それなら、売れる音楽ばかり発売できて消費者も嬉しいのでは?と思うかもしれません。

しかし、実態は違います。

アルゴリズムはより良いトップ40をもたらしてくれるのだろうか? 答えはおそらくノーだ。アルゴリズムは新しいアーティストを見つけ出す能力はあるものの、過去に流行った曲に基づいて判断を下すため、昔と同様、やはりすぐに忘れ去られるようなポップミュージックを選び出すこともあるからだ。

つまり、完全にアルゴリズムだけに任せると、「過去流行った音楽に似ている音楽」しか選べないわけですね。

なので、人々の流行を変えるような革新的なものを作るのは、アルゴリズムの苦手分野といえそうです。

そのことも踏まえると、私たち人間は「最適化能力」よりも、「ひらめき能力」を身につけた方が良さそうですね。

ちなみに、ひらめき能力を身につけるなら、脳にいい勉強法~聴くだけで脳が活性化する次世代サブリミナル音源CD付~がおすすめです。レビューはこちら。

 

www.k-yureka.com

こんな人におすすめ

アルゴリズムが世界を支配するは、特にこんな人におすすめ。

・これからのテクノロジーの可能性を感じたい
・具体的に何がわかったのか、これから変わるのか知りたい

難し言葉も多く登場しますが、事例が多いので理解しやすいのが特徴です。ただし、事例が多すぎることもあって、「すぐにパパッと理解したい」と言う人には向いていません。