書評|何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術
うまい文章を書こうと思ったら、時間がかかってしまう。。と悩んでいませんか?
ぼくも「どうすれば、もっと早くて上手な文章が書けるのだろう?」と悩んだ時期がありました。
結論から言うと、うまく早く書くためには「考え方」を変えるのが大切。「何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術」はそのためのノウハウが詰まった本です。
文章力を高めたい!と言う人には、「新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング できるビジネスシリーズ」の方がオススメです。この本はもっと初心者向け、初めて1ヶ月経っても「スピードや文字単価が上がらない。。」と悩んでいる人に読んでもらいたい本ですね。
Amazon Review:4.3(レビュー数33)
わかりやすさ :★★★★★
専門性 :★★☆☆☆
読書ポイント
この本で学べるのは、次の3つのポイント。
・うまい文章とうまい書き方の違いとは
・うまい文章を書くために必要なたった一つの心構え
・うまくて早い文章を書くために必要な〇〇〇〇力
それぞれ、順番に見ていきましょう。
ポイント1.うまい文章とうまい書き方の違いとは
まず、書く仕事で一番大切なのは「うまい文章」と「うまい書き方」の違いを理解すること。
ぼくが思う、うまい文章とは、ズバリ「読者の生活の質を向上させる文章」。
一方、うまい書き方とは「こんな文章書ける俺カッコイイ!」という気持ちが先行して書かれた文章です。
「うまい文章」と、「うまい書き方」とは違います。 「論理的に書かれている」「美しい日本語で書かれている」「表現力豊かに書かれている」──だから、うまい文章である、ということにはなりません。本書では、「うまい文章」とは、「目的を達成できる文章」だと定義します。
WEBライティングだと、読者は「こうゆうことを知りたい!」と思ってあなたの記事を見るわけです。そのとき、「知りたいことが知れるか」が大切なわけで、「表現の豊かさ」は二の次なんですよね。
なので、表現に意識が行きがちな人は要注意!
もしかしたら、独りよがりの文章になっている可能性があります。うまい文章を書くためには、考え方をガラッと変えるのが大切。
これができれば、あなた自身もどんどんスキル上がって、稼げるライターにステップアップできるはずです。
ポイント2.うまい文章を書くために必要なたった一つの心構え
では、どのような考え方が必要かというと「この記事で、読者を幸せにするぞ!」という心構えです。
「うまい文章」、すなわち「目的を達成できる文章」を書くにはどうすればいいのでしょうか? ズバリ「読む人に貢献すること」です。
この記事を読んだ人は、ちゃんと知りたいこと知れるかな?
明日からの生活がぐっと良くなるかな?と思いながら書けば、表現がたとえ稚拙だったとしても、十分読者に刺さる記事になります。
そのためには、「読者が何を考えているのかを知る」のが全て
すべての文章作成は「読者」、つまりは「読む人」の側からスタートします。この原則は本書にも貫かれています。
つまり、読者は何を知りたいのか?何で困っているのか?をしっかりと考えてから書くのが大切ですよー。ってことです。
どんな人に読んでもらうのかを、書き始める前にしっかり意識しておかないと「あれ?この記事何がいいたんだっけ。。ま、とにかく書くか。」となり、無駄に長くて読者にとって嬉しくない記事になってしまいます。
ぜひ、読者目線で記事を書くこと。意識してみてくださいね。
ポイント3.うまくて早い文章を書くために必要な〇〇〇〇力
ライターとして稼げるようになるには、うまい文章を書けるだけではダメ。
早く書くのも大切です。「早く書く!」と聞くと「タイピング速度」ばかり意識してしまうかもしれません。
でも、タイピング速度はあまり重要ではありません。具体的に記事を書く流れってこんな感じですよね。
①ラグビーについて調べる ②実際にラグビーの試合を観る ③ラグビーの魅力を実感する(理解する) ④ラグビーを知らない人の気持ちを察する ⑤その人たちが理解できるように、わかりやすい文章を作る ここで注目したいのが、①~⑤のうち実際に書く作業の割合です。そう、書く作業は⑤だけなのです。均等割すると全体の20%。つまり、全体の80%(①~④)は、書く前のアクションなのです。
つまり、書く時間って全体の20%くらいになるんです。それよりも読者の知りたいことを集めたり、構成を作る時間が長いと言えます。
なので、早く書くためには、情報を早く集める訓練もしておきましょう。これは、普段からやっておくのが大切。
文章を書くことが得意な人は、ふだんから上手にアンテナを張って、文章作成に必要な情報をどんどん吸い寄せています。
とくに、「読者が何を知りたいか?」を知るためには、日頃から問いを持つように習慣作るのが大切です。
能動的に張るアンテナは、気づきをもたらす「問い」ともいえます。「問い」をもつことで、人の情報収集感度は高まるのです。
例えば、電車の広告をボーッとみているよりも「この広告は、誰のために書かれて、なんでこの言葉が使われているんだろう?読み手にどう感じて欲しかったんだろう?」と考えれば、読者の悩みが見えてきますよね。
この本では、具体的な情報収集方法も結構書かれているので、苦手な人は参考になると思います。
こんな人におすすめ
「何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術」は、とくに次のような人におすすめ。
・1時間に2000文字書けない
・構成がうまく作れない
・読んでもらえる文章を作りたい
内容はかなり簡単なので、書くのに慣れてきた人には、「新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング できるビジネスシリーズ」の方がおすすめです。あと、スピードに関しては、吉見さんの「Webライターになりたいなら1時間に2,000文字書け」4つの理由」、「1時間に2,000字書く技術」はこうしてつけるの記事がおすすめ。
吉見さんの有料note「吉見夏実のwebライター養成塾【note版】 | 吉見夏実 | note」もかなり実践的で、とってもためになる内容になっているので、ガチでおすすめです。